Panasonic CardShot NV-DCF1
経 過
1997/03/07
ついに Panasonic CardShot NV-DCF1 をゲット(^-^)
初めての液晶モニタ搭載機である。また、ビデオ出力機能付きのモデルでもある。この2つはかねがね欲しいと思っていた機能だけに、やっと手に入れられたという気分だ。
なぜ、Panasonicにしたか? それは、みんなが Canon PowerShot 350 に流れそうな気配がしたから、少ないであろう Panasonic派の一部になってやろうと思っただけ。OEM元であったからという妙な安心感とか、カミさんの実家が松下電器の取扱店だからという説も少々あるが真偽のほどは確かではない(笑)
インプレッション
- おおっ、いいやんか!
小さい。最近は小型機種がどんどんでてきたのでかすむ部分もあるが、大きさには申し分ない。フロッピーサイズとか言ってたけど、ほんとかなと思ってフロッピーに重ねてみた。ジャストサイズである。
デザインは、全体がプラスチックであるにもかかわらず、金属的なイメージで良い。まぁ、サイバー君には少々劣る気がするが。
厚みのあるのが「ちょっと」という感じではあるが、持ってみるとこれがちょうど良い。グリップ部に電池を入れる形態となるのだが、それが*私の手には*ジャストフィットである。
- 写りもいいぞ
さすがに PowerShot 600 とまではいかないが、非常に良い写りをしてくれている。
原色系CCDを採用した C-400 等のシリーズや DS-7,8 のような色合いまでは及ばないが、トータル的にバランスよく撮れているように思われる。
- コンパクトフラッシュカードは正解
私は画像データの転送にはPCカードリーダーを使用しているのだが、これに慣れるとケーブル転送がうっとおしくなる。その点、メモリカードは交換が出来るわ、転送は楽だわで非常にうれしい。というか、メモリカード採用でなかったら買ってなかっただろう。
メモリカードについては、現状コンパクトフラッシュとスマートメディアがあるのだが、私は物理的サイズと容量の大きさのバリエーション、作りの堅牢さから、コンパクトフラッシュに歩があるのではないかと常々思っている。スマートメディアは、小さい薄いとメリットはあるのだが、あの薄さが逆に不安を誘うのである。また、接点が露出しているという点も不安だし、何にしても1枚あたりの容量が小さいことがネックになっている。
現在発売されているメモリカードの容量は、という構成であるのだが、小容量タイプしかでていない後者のメディアは私にとっては非常に不便なのだ。
コンパクトフラッシュ 2M,4M,10M,15M スマートメディア 0.5M,2M,4M
特に Windows NT 4.0 WorkStation をメインに使っている私の場合は、PCMCIAの認識がシステムの立ち上がり時のみなので何度も交換を必要とする後者のメディアはそれだけシステムのリブートを要求することになる。1回の撮影が1枚のカードに収まればそれはそれでいいのだが・・・。
確かに枚数が多くなる方が「危険分散」という観点からは良いのだが、そんなことばっかりは言っていられない。
- 液晶モニタ
このデジカメの液晶ははやりのTFTではなく、DIMという形式のもの。詳細は知らないが若干の残像が残る、コントラストがはっきりしない等のデメリットがある。おかげで、直射日光下ではちょっと見づらい。
1.8インチのものが搭載されているのだが、欲を言えば2.5インチは欲しかった。なんで1.8インチなの?
この液晶モニタはチルト角をつけられる機構があるが、これは下方向での撮影の簡便さをメインにしたものか、画像を見るとき(再生モード時)に便利なようになのかがはっきりとしない。結構中途半端である。けど、無いよりはよっぽどマシである。
使用感
- 操作性はわかりやすい
このデジカメにはボタンがいろいろと並んでいる。
ボタン類が11個、スライドスイッチが3個、レバー形式のものが1個という構成である。ただこれだけあっても、あまり操作は難しくない。当然こういうものに対する一種の慣れもあるだろうが、このデジカメの特徴として「1ボタン1機能」があり、それが操作を容易にしている。難しい操作は覚えなくてもいいのだ。
PowerShot 600 の時はボタンの「2つ押し」の組み合わせがいろいろと存在したが、これにはそれがない。ボタンの説明で大体の操作は分かる。(日本語だし(笑))
1997/03/09
キヤノンの現物を見てみた。操作ボタンの説明はキヤノンらしくすべて英語ないしは記号であった。使い方を覚えてしまえばどうってことはないが、慣れないうちは何とも分かりにくそうだった。やはり日本人は日本語が一番分かりやすいようだ。(笑)
- 撮影モードの切り替え
このデジカメは通常モードとマクロモードがある。
マクロを試してみよう、と思ってレバーをマクロ側にし、50cmぐらいの距離から新聞を撮ってみた。
「ん!?ぼけてる・・・??」フォーカスが合わないのだ。「確かマクロ領域は3〜70cmと書いてあったはず」といろいろ試したが思いっきり近づけて3cmぐらいになったところでやっとフォーカスが合った。「そりゃないで〜」と思っていろいろやっていると、どうもマクロモードにするためのレバーにクリック感がない。連続でなめらかに動いている。
そう、このデジカメはパンフォーカスなのだが、マクロ領域に関しては手動フォーカスなのだ。
距離を合わせ、マクロレバーを動かしてフォーカスを得るという少々原始的な方式なのだが、どうにかならなかったのだろうか?
まぁ、自分ではあまり使うことの無い領域ではあるが、液晶モニタが1.8インチであること、TFTではないことから直射日光下ではフォーカスがとりづらいと思われる。
その前にちゃんと取扱説明書を読みなさいって!? 全くその通り・・・(汗)
- ビデオ出力がきれい
私がもう一つ楽しみにしていた機能である。
やはり、パソコンのない環境で多人数で楽しむにはビデオ出力が必須だと思っているのだが、このデジカメはその期待を裏切らないレベルの画像を提供してくれた。
先にも書いたが、勤め先の会社の人は誰もが「結構きれいに映るねぇ」と口をそろえて言っていた。自分だけの主観だと、思い入れの部分があったりして正当な評価が出来ないおそれがあるのだが、この点についてはその危惧はないだろう。
当初、DS−7or8の購入を検討していたが、サイバーショットのビデオ出力と比較して、どうもなぁという感じを拭えなかったので、二の足を踏んでいた。そこで今回の CardShot の発売を知り、ビデオ出力以外のスペックで購入を決定したのだが、そのビデオ出力が非常に満足できるレベルで良かったと思っている。
今度、機会があったらサイバーショットと比較してみたい。
- 撮影時のフレーミングの決定は1分以内に
「なんでそんなことを言われる必要があるんや!」と思われるかも知れないが、実は何も操作しない状況で1分たつと自動的に電源が切れるのだ。「おお、電池節約のためになんと親切な」と思うのが普通であるが、どう撮ろうとか考えてうろうろしていると1分などはすぐに過ぎてしまうので、注意しておくに越したことはない。
これは再生時にも同じなので注意すること。
オートパワーオフ解除の裏技コマンド等はないものか?
- 書き込みが遅いよ〜
書き込みが遅い(撮影間隔長い)というのは前々から知っていたが、実測してみるとほんとに長かった。
実際には、
の計10秒の時間が必要であるため、いくらがんばってもこれ以上のことは出来ない。
書き込みの処理を終わるまで 7s 撮影した画像の表示 3s
撮影した画像の表示時間をキャンセル出来るとかのソフト的対策のほかに、ソフト処理による画像圧縮をハードウェアによる画像圧縮にするなどの根本的に対策が必要と思われる。
上記の対策は何もこのデジカメに限った話ではないが・・・。
- 液晶モニタの表示がカクカクする
このデジカメの液晶モニタでの表示は、ビデオカメラの液晶モニタのような連続で動くものではなく、一定間隔で画面を更新しているようなカクカクした動きをしている。そのため、実際のフレーミングに関しては、ちょっと時間がかかってしまうのだ。
細かい点ではあるが、これもどうにかならなかったものか・・・。ちょっとイライラさせられる要素ではあるが、そんなものだと思えば良いのだろうか?
ちなみに、ビデオ出力にも液晶モニタと同様の信号がでているらしく、ブラウン管にもカクカクした画像が映っていた。
- フラッシュは非力か?
このデジカメのフラッシュはガイドナンバー8で、3mまでの被写体に連動するとのこと。まぁ、この大きさでもっと光量の多いものを、と求めるのも無理があるような気がしてならないが、もうちょっと奮発してほしかった。
1997/03/09
フラッシュのテストのために外にでていろいろと撮ってみた。人物は撮っていないが、結構な範囲できれいに撮れている。通常の使用にはまず問題ないと思われる。
- おや?ニッカド電池は特定AV機器専用?
このデジカメのオプションであるAC電源キットに同梱されているニッカド電池は「P−3GAV」という型番で「特定AV機器専用」とある。
家電店に置いている一般的なパナソニックのニッカドバッテリーは本体に「P−3SPS」いう型番があるもので、のだが、型番は「P−3GAV」とあり、また「特定AV機器専用」との表記があった。また、注意事項の欄に「特定AV機器専用電池のため該当機器以外では使用しない」とか「専用充電器で充電する」ともあった。デザイン的には両者ともよく似ている。
初めて見るものなのだが、通常のものとどのような違いがあるのだろうか?
1997/03/23
ということで、調べてみた。(聞いてみた?)
「P−3GAV」(AC電源キット付属品)をじっくり見ていただきたい。電池のマイナス側を下にして立てた場合、下から3mm程度被覆が無いのに気づいたかと思う。これが一般に市販されているパナソニック製1000mAhニッカド電池との違いである。それ以外には物理的にも特性的にも違いはないそうだ。
では、何のためにこうしているのか?
ここから先は確認した話ではないが、これは本体に実装したまま充電させられるようにするための方策なのである。正確には、本体に実装した乾電池や普通のニッカド電池(500mAhや700mAhのもの)、ニッケル水素電池等を充電させないためのものである。
今度はデジカメ本体の電池実装部分をじっくりと見ていただきたい。
液晶モニタに一番近い電池の部分のマイナス側に何やら変な端子がびよ〜んと延びているのがわかる。これが、先に書いたの通常のニッカドには無いマイナス端子部分(被覆のない部分)に接触し「これはP−3GAVだ」とわかるようになっているのだ。
これで判るとおり、このデジカメでは「P−3GAV」以外のニッカド電池や乾電池等は充電出来なくなっている。
両者の比較
左がAC電源キット付属のバッテリー
見た目には何も細工は無いようだP−3SPS
通常の乾電池と同様にマイナス極は
電池下面のみしか露出していないP−3GAV
マイナス極側の被覆の無い点に注目
CardShotのバッテリー部分
一番左端(フタに近い部分)のマイナス極の手前に何やら変な端子がある。(ちょっと見づらいですが)
これがP-3GAV検出部
これを見れば、P-3SPSのP-3GAV化は容易に出来ることが判ると思う。ただし、各自の責任においてやって下さい。
- 画像が暗い。けどTVでは良好(1997/03/25)
このデジカメの画像をTVで見たときは「おおっ、きれいだぁ」と思うのだが、パソコン(DOS/V)で表示させるとどうも全体的に暗い。PhotoShopで見てみると、だいぶ白レベルが低いようだ。
この件はメモリカードからの直接入力によるものかと思っていたのだが、パソコン接続キットを経由しても同様であった。また、同機を所有している安江氏からのメールにも同様の事が書かれてあったので、私の環境だけの問題ではなさそうだ。
レタッチソフトでレベルの調整をすれば何ら問題は無いのだが、そもそもレタッチソフトの使用が前提となっているのだろうか?
DOS/VマシンとMACの画面表示の上でのガンマ値の違いを考慮したためというのも考えられる。前者が2.2前後なのに対し、後者は1.8と画像が少々明るめに表示されるのだ。MACで白飛び(白い部分が画像データとしての表現域を越えて全くの真っ白になってしまうこと)をしないように画像の調整をしたとすれば、DOS/Vのそれは暗くなってしまうのも十分に考えられる。
それに対して、ビデオ信号は統一された規格なのでどのTVで見ても十分な明るさが確保できるのではないかと考えられるのである。
あくまで想像に過ぎないが・・・。
- 歪曲収差が激しいのでは?(1997/03/25)
いろいろ使い込むにつれてクセが見えてきた。
どうも歪曲収差(わいきょくしゅうさ)が激しいのだ。樽型のディストーション(歪曲収差)なのだが、結構激しく出る。画面の端に行くとすごく歪んで見える。左右のみならず上下もだ。四角い被写体をフレームいっぱいに撮影した場合に気になって仕方がない。
さほどいろいろなデジカメを見てきたわけではないが、特に激しいように感じられるのは気のせいだろうか?
- 通常とマクロの境目(1997/03/25)
マクロ領域は3〜70cmと以前書いたが、どうもこの境目あたりの撮影がしづらい。
簡単にマクロモードに入らないように、通常モードの位置にレバーにクリック感があるのだが、これのおかげで細かい調整が出来ない。
大体、マクロ撮影は本体を右手で持ち、マクロの調節レバーを左手で調整するのだが、左手が細かい動きが出来ないのとクリック感が大きすぎる(=微調整が困難)のが重なって難しくなっているようなのである。
この辺は是非とも改善願いたい。
- ボタン類の配置(1997/03/25)
シャッターボタン以外に一番よく使うボタンは何か?
使い方にもよるかも知れないが「フラッシュモード」のボタンだと思う。逆光時の強制発光、フラッシュ発光が好ましくない場所でのフラッシュオフ等、割としょっちゅう使うボタンなのである。
このボタンは、セルフタイマーや番号表示モードのボタンより親指に近いところに配置して欲しかった。そうすれば片手で難なく操作できたのだに・・・。
これも改善を望みたい部分である。
雑感
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Initial Edition | 97/03/07 22:50 |