Canon PowerShot 600 1996/11/13
更新
経 過
1996/11/09 ついにPowerShot 600をゲット(^-^) 「すでに陳腐化しているのでは!?」という気もしないではないが、PCMCIA カードで Type3 が使えるのは今のところこの機種だけ、ということである程度満足はしている。
購入価格はここに書けないほど安かったので、その辺も考慮するといい買い物だったのでは、と思いたい今日このごろである。
1996/11/12 風景写真には広角レンズが必須と考え、ワイドコンバーターレンズ(WC-PS28)を発注。
インプレッション
- うぅ〜ん、分かってはいたが「でかい」
やっぱりでかい。一眼レフのカメラボディよりでかい。気軽に持ち歩こうなんざぁ到底無理のようだ。大きさは液晶ビューカムほど有りそう。
PCMCIA Type3 を使用可能としたいがためにこの大きさになったようだが、もうちょっとスリムにならないものか!?
Epson CP-100 / Konica Q-EZ にも匹敵(それ以上?)する大きさだ。
- 写りはやっぱり57万画素
やはり写りは57万画素らしく、非常にきれいである。画像が大きい分、縮小した画像などはよりきれいに見える傾向にある。
結構細かいところまで描写してくれるので用途はいろいろと考えられる。
最近では Olympus CAMEDIA CL-800L の登場でちょっと霞んだ感もあるが、さして見劣りはしない画像である。
右の画像はレンズ周りの物である。何を考えたかレンズバリアを閉めたまま撮影してしまった(笑)
- 基本的な撮影可能コマ数が少ない
内蔵フラッシュメモリが1MBしかないため、外部メモリは必須である。
FINEモードでたったの4コマ、NORMALモードで9コマ、ECONOMYモードで15コマ、CCD RAWモードに至っては1コマである。
もともと分かってはいたことなので、自分は PCMCIA HDD 170MB を使用して今では最低で240コマ(CCD RAWモード)を確保している。ただ、これはバッテリーの消費が激しいので、180コマ程度しか撮影できないらしい。
- フレーミング
ちょっと待てよ!、と言いたいぐらいややこしい。撮影モードによって光学式ファインダーの中の撮影範囲フレームに「勘」で合わせないといけないことがある。
ファインダーに見えているのは AUTOモードの際の50cm〜無限遠の場合のフレームと、10〜40cmの名刺のマクロ撮影用のフレームの2つだけである。
また、カメラを向ける方向によってはこのフレームが非常に見づらい場合がある。この辺はぜひとも改良してほしい部分だ。
このファインダーをのぞいていると「液晶モニターは楽だろうなぁ」と言う気持ちがふつふつと湧いてくるから不思議だなぁ。
使っていくうちにあたりをつかめれば、もうこっちのものではある。そのためにも、モードはいろいろ変えずに1つのモードに限定して使用するのがある意味で良い方法だと思う。
ただ、液晶モニターを持たないデジタルカメラは往々にしてこのような問題を抱えていることを追記しておく。「視差」というものはどうしても無視できない厄介な「おみやげ」である。
使用感
- 操作性はさほど悪くはない
一部では「旧日本陸軍仕様」とまで言わせるほどの操作性の悪さが話題になっていた節があるが、実際はそれほどではない。なぜそこまで言われていたのかが不思議なぐらいだ。
確かにモードを切り替えようとした場合にちょっと迷いそうではあるが、今やキーの組み合わせでいろいろな機能を持たせるというのは日常茶飯事でもあり、この程度なら許容範囲であるといえるのではないか?
ただ、良く使いそうな機能は簡単に呼び出せるようにして欲しかったというのは、否めない事実ではある。(フラッシュの AUTO/ON/OFF や等)
大体良く使うモードは決まってくるだろうし、使い方もマニュアルを見ればすぐに分かるので難儀はしない。もし操作を忘れそうだったら、カメラのファインダー側にテプラ等で貼り付けておけば問題はないだろう。(図体の大きさも変なところで役に立つ(笑)) 一応携帯に便利な「撮影ポケットガイド」というものが名刺の倍ぐらいの大きさのもので用意されているので、こちらを携帯してもよい。
ただし、やはり操作性については、各個人の求めるものが大きく違うので許容範囲の問題が大きいことも付け加えておく。
1997/05/23
前々から書こうと思っていたが、やはりしばらく使わないでいると操作方法が分からなくなる。先日もセルフタイマーの設定方法が分からず難儀した。
こういうことが起こると言うことは、使いづらさ(操作のややこしさ)を如実に語っていると言ってもいいのでは無いかと思う。
- AFはちょっと遅いかな
シャッター半押しでAF動作に入る。その間約2秒ほどかかる。ちょっと遅いような・・・。
一気にシャッターボタンを押下するとAF動作が完了するまでシャッターは切れないので、一見「反応の鈍いシャッター」と感じられるかもしれない。
AF動作が完了しているかどうかはファインダー横の緑のLEDで分かるので、LEDの点灯後シャッターを本押しすれば、ほぼタイムラグ無しに切れる。要は使い方を間違えないことである。ただし、この緑のLEDも縦位置(シャッターが上)に構えると点灯しているのが判らない。いちいち目を離さないとだめだった。
また、半押しと本押しは明確に分かるので、AF動作させようとしてシャッターが切れてしまうという人はよっぽど握力のある人だけであろう。
使い方を良く知らないで操作性が良くないというのも考え物ではないかとは思うが・・・。
- 撮影モードの切り替え
撮影モードは途中からでも簡単に変更できる。
ボタン1つでモードがくるくる変わる。ただし、FINE,NORMAL,ECONOMY の3モードの話であって、カスタムモードと称するものはちょっと簡単ではない。これには、640x480モードや320x240モード、タイマーモード、CCD RAW モードと呼ばれるモード等が関係する。
せめてタイマーは独立したボタンで供給されるべきモードではないかと思う。どうしてカスタムモードに組み入れたのかが非常に疑問である。
ただし、B/W(白黒)モードでは画質の選択はない。
- 結構使える音声録音
使う人は使うし、使わない人はまったく使わない機能だが、自分は重宝している。後で画像を整理しているときに忘れる可能性の高いものを録音しておけるからだ。
操作は、マイクボタンを押しながらシャッターボタンを押すだけ。どちらかのボタンを押し続けている間だけ録音される。その場の状況などを画像と関係した音声メモとして使用できるだけでなく、まったく関係のない音声メモとしても使用OKである。
もちろん撮影可能コマ数は減る。
- ファインダーから見える範囲と実写画像の範囲
ファインダーの真下にCCD用のレンズがあるので、左右はまったく問題無い。
ただし、上下はちとややこしい。特にマクロ時に困る。標準撮影時は余り細かく考えると逆効果となるようで、素直にファインダーのフレームに合わせておけば良い。(832x624時)
Kodak DC20 で体験したようなズレはないので、撮ってもらうときなどにはある意味で安心はできるが、先にも書いたとおりフレーム枠の見づらさは結構致命的な場合もある。
1996/12/06追加
ただ、気になったのは640x480モードや320x240モード時のフレームの合わせにくさである。
これは、832x624時ほど簡単ではなく、思いっきり勘が必要になる。いちいちフレームを考慮しながら撮影しているとシャッターチャンスを逃してしまうので、「大体この範囲」という感覚をつかんでから、複数枚撮影しておかないと画像が切れてしまいそうだ。
- 時として厄介なオートホワイトバランス
撮影上の問題ではないが、FINE モードと CCD RAW モードを比べた際に花の発色の違いに違いが出た。
撮影条件が室内のフラッシュ使用状態であったが、FINE モードの際には少々色が薄く出ていたが、CCD RAW モードでは鮮やかに出ていた。後者は CCD からの信号をそのまま記録し、転送しているので、補正はフォトレタッチツール等に任される。逆に言うと前者はいずれかの段階で何らかの補正(オートホワイトバランス等)が加えられており、過剰(適正?)にこの機能が働いた結果被写体の色とは若干違ってしまっているようである。
- 転送はパラレルのみ(DOS/V)(1996/11/13追加)
DOS/V用にはシリアル転送がないのだ。もっとも最近のマシン(以前からだが)はパラレルポートが双方向になっているので問題無く使用できるはずだ。購入前にはプリンタポートの詳細について調べておくと安心である。
速度的にはさすがにシリアルと違って速い。もっともPCMCIAカードリーダーがあればそれ以上なのだが、本体内蔵のフラッシュメモリの内容を読み出そうとするとどうしてもカメラステーション経由となるのでお世話になる可能性は高い。
- 充電が判りづらい(1996/11/13追加)
他のデジカメがどうなっているか判らないのでなんとも言えないが、充電しているのかどうかが全く判らない。せめて充電中のインジケーターぐらいは欲しかったものである。
欲を言うなら、自動的に充電終了させて欲しかった。いちいちアダプタを差したり抜いたりするのはめんどくさいのだ。
それから、当然といえば当然だが、別売のアルカリ電池用バッテリーボックスにニッカド電池を入れた状態でカメラステーションにセットして充電しようとしてもいつまで経っても充電できない。これは不用意にアルカリ電池を充電しないようにするための対策であろう。
これはアルカリ電池用バッテリーボックスに細工を施すことによって充電可能となる。が、その場合はアルカリ電池を入れた場合でも同様に充電しようとするので事故の元である。細工を施した場合は充電式電池専用とすることが肝心である。
アルカリ電池用バッテリーボックスの細工の方法は事故防止の意味であえてここには公表しないが(公表するまでもないと思うが・・・)、知りたい方はメールで 私 まで問い合わせてほしい。
- 標準の画角は45度(1996/11/14追加)
標準レンズの画角は45度とのこと。これにワイドコンバーターを取り付けることにより75度になるそうだ。
試してみると確かに撮影範囲が広くなっている。28mmとはいえ十分だろう。
- 転送速度について(1996/11/14追加)
転送速度について気になったので聞いてみたところ、40kByte/secとのことだった。(シリアル換算で 320kbit/sec になる。)
高速なシリアル転送の3倍速といったところか。
雑感
これほどの画素数ともなると、風景写真にも十分使える。となるとやはり広角レンズが欲しくなるだろう。ワイドコンバーターレンズ(WC-PS28) の定価 \15,000- を高いと見るか安いと見るかは別として、ぜひとも欲しいアイテムではないだろうか。風景のみならず、室内を広範囲に撮影したいときなどにも絶大な威力を発揮する。 |
PCカードリーダー(PC本体にPCMCIAカードを実装できるようにするもの)を購入して使ってみた。さすがに画像取り込みの速度は格段に速い。特にCCD
RAW モードの画像等には効果絶大だ。 PowerShot600に限らず、PCMCIAカードを使用できるデジカメにはPCカードリーダーはおすすめのアイテムである。 |
耳寄り情報
サンプル画像 を見る(工事中)
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お問い合わせ、文句等は、 masterあっとyshouse.com
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Initial Edition | 96/11/10 02:25 |
Last Edition | 96/11/14 03:40 |