レンズテスト(Raynox)
for Nikon CoolPix 900


テスト環境

デジカメ Nikon CoolPix 900
レンズ NCP-180( 望遠1.8X )
MSN-200( マクロ3.5X )
PNF-808( フィルター&プロテクター )


製品構成

NCP-180( 望遠1.8X )

これはワンタッチタイプのレンズであるため、レンズ以外の付属品はハードケースだけである
また、ワンタッチで付けられるレンズ部のネジ径は 28mm(CoolPix 900標準)と37mm(Raynoxレンズ群標準)の両方に対応している。
これが何を意味するかは後述する。


MSN-200( マクロ3.5X )

これはワンタッチタイプではなく、ねじ込み式のものである。従って、レンズの他に28mm-37mmのステップアップリングが付属品として入っている。ハードケースももちろん付いている。

また、レンズには 4X と表記されているが、実際のマクロ倍率は 3.5X である。『4X はマクロ倍率とは関係なくレンズの呼称です』と、中に入っている説明書にも表記されているので、あまり深く気にしないように…。


PNF-808( ND-8フィルター&プロテクター )

これもねじ込み式のものである。従って、プロテクターとND-8フィルター、28mm-37mmのステップアップリングの構成となっている。ケースは半透明のソフトケースだ。
また、両者とも前面にはさらに37mmのネジが切ってあり、プロテクターとND-8フィルター、さらには望遠orマクロが併用出来ることになる。ただし、下のレポートにも書くがいわゆる「ケラれ」が盛大に発生する要因となるので注意が必要である。




テスト概要

37mmのネジ径はRaynoxの標準サイズであると書いたが、これは別ページで紹介のある Panasonic CardShot NV-DCF1 用の望遠1.5Xやワイド0.65Xのレンズも利用できると言うことである。手持ちにあるのでこれも含めてレポートしてみることにする。

まだ工事中です・・・

小さいサンプル画像からリンクされた画像は CoolPix 900 の生画像です。
FINEモードで撮影されているのでファイルサイズは約500〜600kB程度になって
おりますのでご注意願います。

通常利用時の画像
ノーマル状態のワイド端
ノーマル状態のテレ端
ノーマル状態のデジタル2X
参考

純正 0.66X ワイドレンズ
ワイド端
参考

純正 0.66X ワイドレンズ
テレ端
参考

純正 0.66X ワイドレンズ
デジタル2X
Raynox 1.8X テレレンズ(NCP-180)
ワイド端
Raynox 1.8X テレレンズ(NCP-180)
テレ端
Raynox 1.8X テレレンズ(NCP-180)
デジタル2X



複数同時使用時のケラれ状況
テレレンズ編
通常テレレンズを利用してワイド端で撮影することはほとんど考えられないので、参考程度に考えておいて下さい。単にレンズにはどのような特性があるかを見ていただくだけです。
Raynox 1.5X テレレンズ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
Raynox 1.5X テレレンズ
プロテクタ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
Raynox 1.5X テレレンズ
ND-8フィルター
プロテクタ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
Raynox 1.8X テレレンズ

ワイド端にて撮影
Raynox 1.8X テレレンズ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
Raynox 1.8X テレレンズ
プロテクタ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
Raynox 1.8X テレレンズ
ND-8フィルタ
プロテクタ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
ワイドレンズ編
これは CoolPix900用としては発売されていませんが、Panasonic Cardshot NV-DCF1 用のものを流用してみたものです。従ってメーカー推奨の正規の使い方では無いかも知れません
Raynox 0.65X ワイドレンズ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
Raynox 0.65X ワイドレンズ
プロテクタ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
Raynox 0.65X ワイドレンズ
ND-8フィルタ
プロテクタ
ステップアップリング

ワイド端にて撮影
これらの画像はすべてワイド端での画像のみである。
テレ端ではすべてのケースにおいてケラれは一切発生していないことを付け加えておく。



ND-8フィルタの効果
ノーマル状態
ワイド端
ND-8フィルタ
プロテクタ
ワイド端
ND-8フィルタを実装すると、CoolPix 900では悩みの種であった『液晶モニタ全面スミア』状態、すなわち屋外撮影時に液晶モニタがほとんど緑色になってしまう現象が大幅に軽減され、普段と変わりなく撮影できるようになることが判った。
また、上にある画像はほとんど同じ時間帯に撮影されたものであるにも関わらず、フィルターを使用した方がより良い色再現性をもたらしているようだ。
屋外撮影時には結構手放せないアイテムになりそうな気配である。ただし上記の画像には若干のケラれが発生しているのでだが、これは撮影時に私が横着してプロテクタとフィルタを併用したためであって、フィルタのみ使用した場合は発生しない





MSN-200マクロレンズのテスト
変な被写体ばかりで申し訳ありません…。またリンクされている元画像はNORMALモードで撮影したもので、レタッチはしていません。(下の縮小画像には少々レタッチしています)
テレ端からちょっと引いた状態

被写体のバッタは胴の直径が3〜4mmの
もので「キチキチバッタ」と呼ばれる地方も
ある、全長5cmぐらいのものである。
非常に面長だ(爆笑)
テレ端だと何が何やら判らなくなるので
ちょっと引いている。
ワイド端

どんなバッタなのか見てもらうためにテレ端に
してみたらケラれが出てしまった。
ここまでの倍率ともなるとある意味で仕方ない
のかも知れない。
ワイド端

上のものよりケラれ量が少ない。
恐らく被写体までの距離の関係でAFの為に
レンズ位置が若干変化しているためだと思わ
れる。
ワイド端

これも全身を入れようとするとワイド端に
ならざるを得なかったためケラれている。
テレ端

画面中央から少し右側にある黒い物体が
道ばた等で一番よく見かける一番小さな
アリである。
あのアリがここまで大きくなることからも
倍率が伺い知れる。
(動きが早いので苦労しました。待ち伏せ
状態です(笑))
ワイド端

この画像では画像周辺部の歪みが顕著に
見て取れる。単に上の画像に比べて歪みが
判りやすくなってしまう被写体であっただけ
なのだが…。
このマクロ、非常に倍率が高いせいか、なまじっか大きなものを撮ろうとするとテレ端にせざるを得ず、そのため結果的にケラれやディストーション(歪み)の餌食となってしまう。(レンズの説明(箱)にも『高マクロ倍率のため映像周辺に歪みが生じる』旨明記されている)
しかし、テレ端においては非常に良好な結果となっており、本当に小さいものの撮影には最適なものと言えるだろう。

それから、このぐらいのマクロになるとAFの合焦範囲が狭くなってしまう(*1)のでほんのちょっとの手ブレや被写体の動き等がモロに画像に出てしまう。三脚の利用やセルフタイマーの利用等、出来るだけカメラが動かないように気を付ける必要がある。
ちなみに、このレンズを装着するとカメラ本体のマクロモードと通常モードの違いは無いに等しいので、マクロモードを無視してセルフタイマーを利用すると良いかも知れない。(厳密にはテストしていない。そのようなスタンド等の環境がないので…(汗))
そういう点では、生物系や植物系のマクロ撮影(特に3次元的な動きをするもの)は不得意な被写体になるかも知れないので、何らかの策を講じる必要があるだろう。
もっとも、これらはレンズの問題ではなく、撮る側の問題ではあるのだが…。

*1 :
仮に合焦範囲が被写体の前後5%であったとして、1mの距離では前後5cmが合焦範囲に入るが、3cmの距離では前後1.5mmしか合焦範囲に入らない。これが手ブレの影響が盛大に出る1つの理由である。従って、単一の被写体でも奥行きのあるもの(上の例では下から3つ目のカエル等)は手前と奥ではフォーカスの合い方が違ってくる。
また、物理的な絞りを採用している場合だと、マクロレンズを使用することによって画像全体が若干暗くなるので、それを補正しようするために絞りが開けられると逆に被写界深度が浅くなってしまう。そのために合焦範囲が狭くなってしまうということも考えられる。
CoolPix900の場合は『電磁駆動による絞り開口選択方式』というものを採用しているので、両者のダブルパンチを喰らっているのかも知れない。




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